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執筆者の写真OTO工房

アップライトとグランドの一体何がどう違うのか

更新日:2018年11月10日


弦を使ったピアノを購入しようとする際、 まず最初に判断を迫られるのが グランドピアノ(平型)かアップライトピアノ(竪型)か、 という選択だと思います。※掲載写真はグランドピアノ

この二つのピアノ、同じピアノなのに何でこうも形が異なるのか、 ピアノを弾く人でさえ知らない人が多い謎な部分なのです。

グランドとアップライトを比較した場合の大きな違いを 大きさ、重さ、価格以外の面でざっくりご説明しますと、、

鍵盤のタッチ(回数、弾き心地、弾いた”感じ”)と 音(音響)です。


ピアノのタッチに関して簡単に言うと、、 1秒間で鍵盤を続けて音を出して弾く(連打)ことができる可能な回数は

グランドピアノ  :14回/秒 アップライトピアノ:7回/秒 と大きな差があります (゚Д゚;)

これはピアノを鳴らす為のカラクリ構造(アクション)の差によるものと、 ピアノが「竪に立っている」か「横に寝ている」かの違いによります。※重力を利用できるか否かという意味。

それ以外にもグランドピアノのタッチにはその構造上”微妙な変化”を鍵盤を介して指で感じ取ることができ、 それをビミョ~にコントロールすることが ”人によっては” 可能です。 このことは音楽的表現を追及する為の重要なファクターとされています(';')


音響に関して簡単に言うと、、 ピアノの弦の背後にある響板(きょうばん)という ”スピーカー”のような役割を担う大きな木の板が存在し、 その形状や大きさ、それに伴った弦の長さによって音響が大きく異なってきます。 ピアノから出される音の大きさはこの響板の大きさと弦の長さに比例し、 音の”深み”といった部分は響板の形状や材質によって変わります。 グランドピアノを弾いた後に自分のアップライトを弾くと、 大きな差や違和感を感じるのはこれらの要因によるものが大きな理由の一つです。

現代のピアノの歴史は約300年前にグランドタイプの平型から始まっています。 対してアップライトピアノの原型は1800年代に入ってはじめて製作されました。

ただ人間の”慣れる”という能力はすごいもので、 ずっとアップライトを弾いてきたユーザーの中には グランドの方が弾きにくいと言われる方も多くいらっしゃいます。 アップライトピアノしか持っていなかったという、 あの「ショパン国際ピアノコンクール」に優勝したピアニストもいます(';')

物理的観点からいうと上記のようなことになりますが、 最終的には個人の好みとも言えそうです^^

あっ! ちなみにピアノという楽器のデザイン性ですが、 個人的には竪型のアップライトピアノがとても好きです。 特に弦が見えるように前面カバーパネルとアクションを外したそのお姿は、 パイプオルガンの在る教会を眺めているような、 その荘厳なお姿にウットリ見とれてしまいます(´-`♡) 理由はわかりませんが、グランドよりアップライトの方がなぜか”しっくり”きます。 自分の中で収まりがいいとでもいいましょうか。。

さあ、あなたならどちらを選びますか?

長文、ご精読ありがとうございました m(__)m



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